もう恋なんてしない
流星さんと待ち合わせて、一緒にお店へ向かう。
リカさんは旦那さんと一緒に来るらしい。

「そのネックレス・・・」

「はい♪ 流星さんにいただいたものです。
いつも身に着けているんですよ。
素敵なお土産をありがとうございます!」

「良かった・・・。
凄く…凄く嬉しいよ」

ちょっと流星さんの顔が赤くなってる?
まさか、私の見間違いだよね?


「リカさんって…普段は何をなさってるんですか?」

「リカは、翻訳の仕事をしてる。
ドイツ語がペラペラだから、ドイツの書物を日本語に直したり…その逆もね。
ドイツの文学書の中には、あいつの訳した本がいくつか並んでると思うよ?
今度、本屋で一緒に探そうか?」

「はいっ!」

そっか、翻訳家なんだ・・・。
キャリア・ウーマンって感じでカッコイイ。

「あの…リカさんの旦那様は何をなさってる方ですか?」

「うーん、それは会ったら訊いてみてくれる?
僕の口からは言いにくいなぁ」

なんだろう?
あまり大きな声で言えないような仕事?
…って、何よ、それ!(苦笑)

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