もう恋なんてしない
「ケンさんとリカさんもいらっしゃいますか?」

「あー、あたしは無理だわ。
大体その頃って締め切り前で超~忙しいの!
お盆にケンの実家に帰った事も殆どないわ!」

そうなんだ・・・。

「じゃあ瑠璃ちゃん、僕と二人で行こうね?」

微笑む流星さん。

「はいっ! じゃあ私、浴衣を着て行きますね!」

気持ちは完全にお祭りに飛んでしまった。


「あの…お祭りって、屋台とかも出るんですよね?」

「昔、僕が行った時は…たこ焼きとかリンゴ飴とか売ってたよ?」

ケンさんが記憶を辿りながら答えてくれた。


「わぁ~、リンゴ飴♪」

「瑠璃ちゃんはリンゴ飴が好きなの?」

流星さんが質問してくる。


「いえ、食べた事がなくて…。
子供の頃に見て、食べたかったんですけど…」

「今はいろいろ出てるよ。リンゴに限らず、ブドウやイチゴもね!
でも…時期的にイチゴは、ちょっと無理かな?」

「ブドウって…巨峰とかの一粒ですか?
一口で終わっちゃいそうですね(笑) 
皮ごとなのかな? 種とか…どうなってるんだろう? 種なしのピオーネとか??」

「瑠璃ちゃんって…意外と心配性だね」

あ――、完全に流星さんにバカにされてる!!


「じゃあ、今年の大社祭…流星は瑠璃さんと楽しんでおいでよ。
僕はリカの手伝いでもするかな…」

ケンさんの苦笑いでお祭りの話は終わった。

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