もう恋なんてしない
スッキリしない気持ちのまま、朝を迎えた。

「何を言われても堂々としていればいいのよ?
いくら相手が偉い家元でも、瑠璃に非はないし、むしろ被害者なんだからっ!」

母の言葉に強く頷く。


そう、私は悪くないもの・・・。

自分自身に言い聞かせて、家元のお宅へと向かった。


「まぁ――、瑠璃さん! よく来てくれたわ♪」

奥様はご機嫌な様子。

ますます不安になってくる・・・。

一体、何を言われるんだろう??

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