乱反射するプリズム
砂糖水のように甘く
「ねー、なにやってんの」

ソファーに深く腰掛けて、ケータイのボタンをぽちぽち押しながら、口の中で飴玉を転がした。ころころ、からからと音が鳴る。後方からの問いかけも気にせずにソファーに体がゆっくり沈み込んでいくように、自分の世界へと深く深く沈む

後は好きな曲がかかってれば、最高なのにな、なんて呟いた。ああ、なぜかノスタルジックな気持ちになってくる。次第に眠気がやってきて、体が重くなる。瞼をゆっくり閉じる。やがて夢の世界へ…――――
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