愛のかけら
「――で、先輩と竜崎さんとはどうなんですかぁ?笑

ちゃんとデートしてますよね?笑」


昼休み、自分の恋話を聞かせると、早紀ちゃんはわたしにフってくる。


「ないよ笑

デートもなにも笑

だって竜崎さんと付き合ってないし」

わたしがほんとのことを言ってるのに、早紀ちゃんは信じようとしない。

「先輩……、いつからそんな秘密主義になったんですかぁ?

あたしには教えて大丈夫ですよーー口堅いし」

残念そうな早紀ちゃん。


この子にはどうしたら分かってもらえるんだろう――

「ほんとに付き合ってないの。

たしかにこの間は合コンでいい感じで話したんだけど。

わたしは元々飲みのつもりで参加しただけだったから」


すべて早紀ちゃんの誤解なんだ。


彼女は今ので分かってくれただろうか……


「先輩。分かりました。

あまりふれてほしくないみたいだから、――訊くのはヤメにします」


早紀ちゃんはわたしの顔を見てプゥーッと頬をふくらませた。


自分ばかり話してズルいと思ったみたい。

「早紀ちゃん……あのさ」

「はい?」

「合コン前からの彼氏、実はいるんでしょ?」


わたしはなぜか図々しいことを聞いてしまった。

「はい。いますよ?

で、なんですか?

二股するなとか説教ですかぁ?」

やっぱ聞いて後悔した。


つい余計なことしてしまう悪い癖がまた出てしまった。

「あ、そんなことないよ笑

ただちょっと聞いてみたかっただけ」


「そうですか。

先輩は自分に秘密主義なのに、他人には意外と遠慮ないんですね」

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