好きだ好きだ、大好きだ。

カードを持っていない私は、お財布から小銭を取り出して足元に立ててある2本のバットを物色。

「……」

長いのと、短いの。
どっちがいいんだろう?
もうね、そんな初歩的な事がわからない。

そもそもこれは、両方とも野球用のバット?
同じ打席で、ソフトボールを打つ事も出来るから、もしかしたらどっちかはソフト用のバットなのかも。

「わっかんないなぁ……」

でもまぁ、いっか!
結局私は短いバットを手に握って、小銭を機械に入れると、何となくこんな感じだろう的な持ち方でベースの横に立ったんだ。

よし。
イメージ、イメージ。

「……」
一瞬目を閉じて、記憶の中の彼の打ち方を思い出す。

よし! かかって来なさい!

何となく、打てる気がした。
だって私は、いつもいつも彼の打ち方を見てるんだもん!
その通りに打てば、ビュンビュン飛ぶこと間違いなし!!


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