好きだ好きだ、大好きだ。
それからというもの、私がバイトの日には、必ず二人でバッターボックスに立って、私の当たらないバティング――というか、素振りに爆笑して……。
その後は、ジュースを飲みながらベンチに座って話しをするのが無言の約束になっていた。
「えぇっ!! 嘘でしょう!?」
「は? 何か俺、嘘吐き呼ばわりされてんだけど」
「だって、甲子園出たの!?」
「おー。出た出た。だって俺、1年の時から正捕手だし」
「“正捕手”って? キャッチャー?」
「あぁ。てか、そこ? 興味持つとこ、そこなの?」
「え? 他にあった!?」
「くくくっ」
たくさん話してみて、初めて分かった事。
それは夏希君が、私と同じ歳だという事。
それと……
「“一年の時からレギュラーって、凄くない!?”とか?」
「あぁっ!! そっちね! うっかりしたっ!!」
どうやら野球が、ものすごく上手いらしいという事。