揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
        







「……もう、諦めろって事なんだよね?」


私は、涙ながらに真吾にそう尋ねた。


『でも、本人の口から聞いた訳じゃないんだよね?』


電話越しに、真吾は優しくそう言ってくれる。

だけど、嫌われてるのは確かだから……。





あれから、私は意を決して大翔君に電話を掛けた。

なのに……。


≪お客様のお掛けになった番号は、相手のご都合によりお繋ぎできません≫


そんな機械的な声が流れただけだった。


もしかしなくても、これは着信拒否。

私の番号は、大翔君の電話に繋がらなくなってしまっていた。


何度掛けても、結果は同じで。

絶望的だった。







「私…大翔君に嫌な事言っちゃったし」


嫌われて着信拒否されてたとしても、それは仕方の無い事なのかもしれない。


『そんな事するような子には思えないけどな』


そりゃ、私だってそう信じたいよ。

でも、着信拒否されてるのは事実なんだから。


「大翔君に、≪私に関わるな≫みたいな事言っちゃったし。だから、着信拒否してるんだよ……」
< 136 / 298 >

この作品をシェア

pagetop