揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「そういう奴らもいるよ。まぁ、俺は野球が恋人だけどさ」


いやいや、そんな話はどうでもいいから。

さっきの話をもう一度きちんと……。


「克也はどんな子が好きなの?」


「俺!?そんなの恥ずいじゃん。何で母さんに言わなきゃなんねぇの?」


お構いなしに、2人の会話はどんどんとそれていく。

いや…だから、さっきの話を……。


「いいじゃない、教えてくれても。誰にも言わないから。ね?由佳」


「母さんや姉ちゃん、絶対誰かに言うじゃんっ。遊びに来た奴とかにさぁ」


だから、大翔君がつき合ってるっていう話を……。


「言わない言わないっ。ねぇ?お姉ちゃん」


「母さんのその目が怪しいんだよぉ」


……。


「怪しくないわよぉ、失礼ねぇ」


「ほら、また笑ってんじゃんっ」


バンッッ!!


耐えきれず、私は食卓を両手で叩きつけていた。


「どぉでもいいわ、あんたの話なんかっ!!!」
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