揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
『大翔?電話中?』


受話器の向こうで、昼間のお母さんの声がしていた。


「あっ、じゃあ切るね。ホント、変な電話しちゃってごめんね?」


『全然いいですよ。じゃあ、おやすみなさい』


「おやすみ」


そして、私は電話を切った。

もう、嬉しさMAXって感じで。


≪おやすみなさい≫


そう言ってくれた大翔君の声が、耳に残る。

話し方は大人びてるけど、声はやっぱり小学生で。


もう、今日の事は一生忘れない。

たとえ、二度と話をすることが無くても。


お互いに、番号が登録されている。

そう思うだけで、明日から頑張っていける気がした。
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