揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊤
「ちょっ、克也のバカっっ!」


「は?ご飯だから、呼びに来たんだけど?」


「もぉっ、どうしてくれんのよっっ」


慌てて電話を切ろうにも、焦ってうまくボタンが押せない。

これじゃあまるで、大翔君の時と一緒じゃんっっ!


「え?俺のせい?なんで!?」


訳が分からないといった感じで、克也は戸惑っている。

でも今は、そんなの相手にしてる暇はなくて。


だって……。


『もしもし?』


高崎君が、出てしまったから……。


「あ、あのっ、えっと、そのっ…よ、吉野っ、ですっ」


心の準備ができていなかったので、挨拶までおかしな事になってしまった。


『あぁ。今日は、ありがとう』


だけど、王子…もとい高崎君は、こんな私に変わらずに話をしてくれた。


「そんなっ。こ、こちらこそ、ありがとうっ」


心臓がバクバク言ってるのが、自分でもよく分かる。

慣れない人との電話な上に、今から告白の返事をする訳だから。


あぁ、もぉっっ。

心の準備が全然足りないよっ、バカ克っ!
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