月を狩る者狩られる者
最後の部分は詳しく話すことが出来なかった。
あの恐怖は、未だに私を苛(さいな)んでいるから……。
でも――。
「知ってる……だから言わなくていい」
思い出し怯えている私に朔夜は言った。
「今日会っていた女は情報屋なんだ。……お前のことを知ろうと思ってな……」
「……そう、なんだ……」
「その情報屋に全て聞いた。……あの男が言っていた名前。十六夜だったか? そいつなんだろう、お前の仇は」
私は何も言わず、ただ頷いた。
「それで? お前はどうするつもりなんだ?」
そう言った朔夜に、私は佐久間さんから受けた事件の書類を差し出す。
朔夜は不思議そうに書類を受け取り、ざっと見た。