添い寝屋

水音

雨音がだんだんどしゃ降りになってきた。



「洒落になんないな」




雨が屋根を叩き込み
男の前髪を濡らしていく


目に染みた雨粒を
親指で拭いながら
引き戸を閉めようとした時だった。
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