好きなのに伝えられない人。
礼月先生とは、運が良く あの衝撃的な話を聞いてから一度も会ってない。
このまま会わなければいいんだけど……。
生憎、今から実行委員会があるんだ…。
担当の先生は礼月先生だから必ず会う事になる。
「…秋君。実行委員会行ってくるよ…」
秋君はあたしにもたれ掛かっていた体を起こし、
「…じゃあ俺も店戻ろ」
と無表情で言った。
―――――
「……フゥ…」
特活室の前で深呼吸を一度する。
平常心…平常心。
―――ガラガラ―――
「……失礼します…」
あたしが特活室に入り、辺りを見回すと、あまり人が来てない様子。
礼月先生もいないみたい。
よっしゃっ。
心の中でガッツポーズをした。
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