あやまち
「何で?」
「……」
「渉が来るから?」
やっぱり麻希にはすべてお見通しなんだ。
だけど……
「ごめんね」
突然謝った麻希は、眉を下げて今にも泣き出しそうな顔をしている。
「何で謝るの?」
「ほんとなら、今頃渉と悠亜は……」
それだけ言って口を閉ざした麻希。
『今頃渉と悠亜は付き合ってた』
とでも言いたいのかな。
でももし……
もしも翔太と麻希のあの嘘がなかったら……
麻希が言うように、あたしは渉と付き合ってたのかな?
あの頃のあたしには、渉のことを好きだという自覚はなかったんだよ?
そう思うと、あの嘘がなくても渉とは付き合っていなかったかもしれないとも思う。
だから、今渉と付き合っていないことは、麻希のせいじゃない。
「……」
「渉が来るから?」
やっぱり麻希にはすべてお見通しなんだ。
だけど……
「ごめんね」
突然謝った麻希は、眉を下げて今にも泣き出しそうな顔をしている。
「何で謝るの?」
「ほんとなら、今頃渉と悠亜は……」
それだけ言って口を閉ざした麻希。
『今頃渉と悠亜は付き合ってた』
とでも言いたいのかな。
でももし……
もしも翔太と麻希のあの嘘がなかったら……
麻希が言うように、あたしは渉と付き合ってたのかな?
あの頃のあたしには、渉のことを好きだという自覚はなかったんだよ?
そう思うと、あの嘘がなくても渉とは付き合っていなかったかもしれないとも思う。
だから、今渉と付き合っていないことは、麻希のせいじゃない。