あやまち
昨日……


ずっと仕舞い込んでいた想いが溢れてきて、渉と想いを通い合わせた。


そして、お互いに気持ちが昂(タカブ)って、そのまま激しく求めあった。


で、渉は、何を忘れていたと言っているんだろう。


渉へと視線を移すと……


昨日穿いていたジーンズのポケットに手を突っ込んでいる。


そして何かを取り出して……



「悠亜」



そのままあたしの目の前に立った。



「一日遅れになったけど……誕生日おめでとう」



そう言って、手にしていた小さな箱を手渡された。


ていうか……


翔太には『誕生日プレゼントは届いた?』って聞かれたけれど、渉が目の前に現れたことで、そんなことは頭の中からすっかり消えていて……


誕生日だってこと、自分でも忘れてた。


「ありがとう」と言って、その小さな箱の包装を解いた。


そして箱を開けると……
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