桜風
今は数学の授業で、
先生がやたら長い問題を
黒板に書いている。
私は三階の校舎から
外を眺める。
この辺は高級住宅地で
無駄にでかい家が幾つも
立ち並んでいる。
本当につまらないところだ。
授業を聞かず、
外を眺めていると。
小さいことにやたらうるさく、
生活態度に関してやたら細かく厳しい
おばさん先生が私の名前を挙げた。
「どうやら、
皆さんは分からないようなので。」
「桜木さん。
よろしく。」