夢想物語(仮)
その行為が、どういう意味を持つのか僕には、すぐに分かったが獏の言葉を待つことにした。

「自分から“知りたいか?”なんて聞いといてなんだが詳しい事情は話す気はない。」

思っていたとおりの答えに、ため息をつく。

「それじゃ1つだけ教えてほしいんだけど、どうして僕はここにいるの?」

これも、また僕のなかの1つの疑問だった。
僕から悪夢を取り除いたと言うのならば取り除かれた瞬間に夢から覚めるべきでは無いのだろうか?

「そうだ。夢が終われば、また深い眠りにおちるか目が覚めるかの、どちらかだ。」

そう言ったあと獏は、僕の近くに来て頭を一撫でしたあと、また言葉を続けた。
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