その瞳で見つめて~恋心~【完】
「進藤君……。!」

あたしから口を開くと、進藤君の唇が重なる。


「しっ、進藤君……?」

いきなりだったから、離れたときにため息がもれる。


「大丈夫、安心して。俺は水嶋さんを誰よりも好きだから。絶対、取らせないから」

柔らかい口調だけど、声が低い。


「……水嶋さんは俺のこと、好き?」

「……っ!」

え、いきなり、何……!?

思わず、顔が赤くなった。


「……好き。大好きだよ? 進藤君以外なんて、考えられないよ」

進藤君じゃない人がとなりにいるなんて、やだ。


そう思ったら、目に涙がたまる。
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