俺の妹~エンジェル~
改札を出る迄の理子は

幸せだった。


出てすぐに目に飛び込んだのは

兄の姿だった。


理子は現実に戻された気持ちで

また、嫌気をさしていた。


「おい、遅いぞ!

 電車はとっくに行ったぞ!

 何してたんだ!」


「うるさいな、いちいち!

 混んでたの!

 疲れてるのに

 そんな細かいこと

 報告しなくちゃいけないわけ?」


「だったら

 混んでるの一言でいいだろ!

 後、疲れるんだったら

 バイトやめろ!」

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