恋は時限を越えて
「愛してる」
「え?」
「由依ちゃん、愛してる」
「え?」
「由依、愛してる」
「え?」
「愛し…返しすぎじゃああああ!!!」

一人部屋にしては少し大きい部屋に、女子高生四人が丸い机を囲んで話しをしていた。

ひょんな事から、愛してるいるゲームが始まり、ゲームを始めた少し茶色の髪の梓が机をひっくり返す。

「梓、照れちゃだめでしょー?だから演技の幅が狭くなるのよ」
「返しすぎじゃ!!」

ひっくり返す直前に、乗っていたお菓子達をすかさず取った黒髪でツインテールの由依。
お菓子をポリポリ食べていた。

「返すゲームなんだし当たり前じゃん。
恥を捨てろ。は・じ・を」

挑発気味に言う由依に腹が立っているのか、拳を握り締めてぷるぷると震えていた。

「ま、まぁまぁ。穏便に…ね?」

ぷるぷると震えて、怒りが今にでも有頂天に達しそうな梓を抑えるのは井坂 小夜。
黒髪のショートヘアだ。

「梓に、穏便って言葉は通じないわよ。」
「なんですと!?」
「お、落ち着いて!」

さらに挑発に乗る梓。
手が出そうなのか手を振り上げるが、小夜が手を受け止めて止める。

そのところ、ずっと正座でお茶を飲んでいたのんびりしていそうな黒髪で髪は背中まで伸びている少女、羽月が竹刀を持ち出して由依の頭を軽く殴る。

「っいて!」
「由依ちゃん。これ以上、梓ちゃんを挑発したら…」

羽月の竹刀を持つ手がギリッと力がこもる。
次は本気で殴る気まんまんだ。
あんな物で殴られでもしたらたまったもんじゃない。
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