大切なもの

資格

side沙和


会いたい…、会いたい…。
樹…会いたいよ。
話したいよ。

私は樹の家へと走った。

「はぁ…、はぁ…っ」

信号が赤になったので走るのをやめた。

「信号無視して事故ったら会えないもんね!」

乱れた息を整えながら、樹に言いたいことを頭で考える。

まず…ちゃんと謝りたい。

「早く信号青になってよぉ~~!」

そう思っていた時だった。

曲がってきたトラックに積んであったものが、


ぐらりと倒れ、私の上に落ちてきた。

声を出す暇もなかった。

大きな音とともに、私にかかる重さ。


朦朧とする意識。


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