大切なもの

告白は教室で

「颯太、おはよ」
「はよ、沙和♪」
「機嫌いいね。いいことでもあった?」
「あ、わかる?実はさ、亜弥と喋ったんだ♪」
ズキンと心が痛んだのが、分る。

「…そっか。よかったね」
「おう!」

やだ、やだ、やだよ。
亜弥ちゃんの話、しないでよ。
私のことも、見てよ――……。
醜い感情が心を支配していたとき、声がした。

「沙和、おはよう」
「っ!樹か。おはよ」
「なんかあった?」
「え?」
「元気、なくね?」
「っ、そんなこと、ないよ」

そう言って、笑顔を作ると…
樹は、頬をつねってきた。


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