北極星の約束
「あっ、これ…」



鈴は恋愛物の映画の広告の前で立ち止まった。



「観たいん?」

「うん、冬と観る約束しとったんやけど、
冬が、課外授業で行けんくなったん」



「観る?」


「え、でも…」



「行こ」


颯はまた無愛想に言い、鈴の手を引いて歩き出した。



鈴はその手を
顔を赤くして見ていた。







2時間後。


2人は映画館から出てきた。


「何、そんなに泣けた?」

「だって、男の子死んじゃったんやでぇ?」



鈴はクライマックスの最中、ずっと泣いていた。

もともと感情が入りやすいのだ。



「へぇ」


「奏…颯くんは泣いたりしやんの?」



「俺は男やし、泣かん」



「強いんやね」



映画の後だからか、鈴と颯はいつもより話をした。
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