暴走族の秘密の姫君
第二章

全国1位



「零さんの大切な人ならば敬語を使うのは当たり前じゃないですか」


私にそう答えてくれた。

そして、

「ここだけの話なんですけど………零さんって友達が10人もいないんです。


友達と称して紫さんを連れてきたことが奇跡みたいなものです」

と付け足して教えてくれた。


……私がここに来てるってことは私は零の本当の友達だって思って良い?


そう思っていると零が前に出て声を張り上げて叫んだ。



「みんな、今日は何の日か分かってる?!私達が全国一番になる日だよ!!」


零がそう笑いながら言うと倉庫にた全員から歓声が上がった。


……一番になる日?
どういう意味だろうか。


「さぁ、みんな!総長はもう向こうに向かってらっしゃる…。あたし達ものろしをあげるよ!!」


おぉ!!という一際大きな声があがってみんなが一斉にバイクに跨った。


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