24時間プロデュース【完】
「ねぇ架、」
「んー?」
架に追い付いたあたしは肩を並べて歩き始める。
最初は早足だった架もそれに気付いて歩幅を合わせてくれた。
まあ元はと言えばワンピース購入に有無を言わせない為だけだったんだから普通と言えば極当たり前な展開なんだけど
そんなちょっとした事でも嬉しく思えてしまう。
「何であんなに服に詳しかったの?」
さっきから気になって聞いてみたかった事だ。
服のコーディネートについてやたらと詳しかった気がする。
男物の服ならともかく女物の服、に。
「あぁ、それは――」
「もしかして架…女装が趣味なんじゃ…!」
「んな訳あるか!」
架が問いに返事をする前にあたしは頭に浮かんだ事をぽろりと口にしてしまった。が、それをすかさず否定する架。