24時間プロデュース【完】
「知らないからじゃ無いかな」
「え?」
「きっと昨日今日出会ったばかりのあたしだから。
架の事何も知らないから。
だから気負わずに話せたんじゃ無いかなぁ」
何か自分で言ってて虚しい。
そりゃあたしは一般人で架は芸能人。
知り合いでも無いし、住む世界も全然違うけど、でも。
もっと早く、架が芸能人になる前に出会えてたらなぁなんて。
有りもしない過去を望んでしまうの。
別にその時架に会えてたからって自分が架の夢をどうこう出来るとか
後悔しない様にさせてあげられるとか
そんな烏滸がましい事は微塵も思って無いんだけれど。
ただ、架が挑戦したい事に迷ってる時に
背中を押せる励ましの言葉を一言でも言ってあげたいと思ったの。