24時間プロデュース【完】
きょろきょろと不安げに辺りを見回すあたしに
気付いているのかいないのか、
「大丈、夫。
時期に、落ち着く、から…」
男は今一度そう言った。
「だか、ら、安心、して…」
「っ」
安心するも何も、心配なんかして無いわよ!
何せ今の今まで自分を誘拐するとか言ってた奴なんだから!
でも、
「はぁ、はぁ」
尋常じゃ無い呼吸のリズムと息遣いは、
やっぱり心配だ。
――同じ人間として。