24時間プロデュース【完】
捲し立てる彼の言い分に息を呑み続けるばかりだった。
あたしはただ純粋に架の意識が戻るまで心配で待ちたくて。
隣がダメなら待合室で何時間でも待ち続けるつもりだった。
ずっと祈り、願い続けるつもりだった。
だけどそれじゃ駄目らしい。
架が、“普通の人”じゃ無いから…
ううん、違うよね。
架だからじゃ無くて皆同じなんだ。
何も出来る事が無いなら居たって邪魔になる事もある。
何か、
何か自分に出来る事を考えなくちゃ。
架の意識が戻る前に…
一人になった待合室はほんのり薄暗い。
ナースステーションからは奥の方から作業の音が微かに聞こえるだけで表に人の姿は見えない。