24時間プロデュース【完】
「嘘…何で?」
今、瞳の中に映る彼の姿が信じられなくて。
あたしは瞬きすら出来ず此方へ歩み近付いて来る彼を見つめた。
バサッと音を立ててクリアファイルが手の中から滑り落ちる。
それを拾おうともしないあたしに彼はくすくすと笑った。
――あの日の様に。
「本当、変わってないなぁ。そんなおっちょこちょいな所」
気にしている事を言われても
すぐに反論する事すら出来無い。
これは夢?
夢なのだろうか。
「ど、して…此処に居るの?」
声が、震える。
彼はあの頃の面影を残しつつも
確実に、成長していた。
それはもう言葉では言い表せない程に。
でも確かに彼は彼のままだった。
そう思わせられる雰囲気を携えたままだった。