【完】 After Love~恋のおとしまえ~


頬をなでる風が冷たさを増し、本格的な冬の訪れを感じはじめたころ、サトシが素敵なレストランに連れてきてくれた。

海が見えるその店は、とてもロマンチックな雰囲気で、恋人たちのための空間といった印象だ。

だけど、そんな素敵なお店に連れて来てもらったのは嬉しいことあるはずなのに、私は不安になってしまう。

不吉な気持ちになってしまう。

なぜならサトシは、新しいお店を自分で調べるようなタイプではないからだ。


こんな素敵なお店を、サトシはどうして知っているの?

誰かと来たの?

……ももちゃんと、来たの?


あ、でも来る時に道に迷ったから、来るのは初めてなのかな。

だったら、どうして知ってるの?

ももちゃんからこの店に来たいとせがまれて、その下調べとして今日来てみた、とかじゃないよね?


悪い方へ悪い方へと考えてしまうのは、サトシのせいで備わってしまった、最近の私の悪い癖だ。
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