【完】 After Love~恋のおとしまえ~

「しかも、友里と撮ったのと同じ場所の写真ということは。きっと、どこからか手に入れた友里と俺のツーショット写真に、この見知らぬ女の写真を合成して作った写真なんだよ! うん、そうだ、そうに違いない!」

「誰が、何のためにそんなことするの?」

「だから……それが、謎なんだよ」

謎?

どこが!

「うーん、謎だなあ」

サトシは腕を組んでブツブツ言いながら、不思議がるそぶりを見せていた。

「あっ、分かったぞ。俺、この摩訶不思議な謎が解けたかもしれない! これはもしかしたら……いや、おそらく間違いなく、ストーカーの仕業じゃないだろうか」

「へ?」 

「犯人の目的は、こうやって、俺と友里をもめさせて、別れさせることにある」

「そのために、わざわざ合成写真を作って、サトシの部屋においていった……と?」

「そう、その通り。だから、こんな写真が原因で俺達がケンカなんかしたら、犯人の思う壺だぞ! その手には乗らないようにしよう!」

「……」

呆れすぎて、気が遠くなりそうだ。
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