【完】 After Love~恋のおとしまえ~
「――私も言いたいことがあったら言ってもいい?」
「もちろん」
「彼女の言動にかちんと来たら、グラスの水をかけちゃうかもよ」
「それは常識的に考えてやめた方が良くないか」
私と翔さんは、駅前のカフェに向かっていた。
そこに、翔さんが小倉さんを呼び出したからだ。
もう隠し事はお互いなしにしようと決めたので、私はオダマキの写真立てに隠されていた事実や、小倉さんに会いに行ったこと、小倉さんの母親に会ったことなどを、さっきすべて翔さんに話したのだった。
彼は一つ聞くたび卒倒しそうなほどに驚き、私を巻き込んだことを詫びてきた。
まぁ、実際には巻き込まれたというよりも、私が自分から乗り出していったわけだけど。