インフォマニア・コンプレックス
それは、起床時間から、朝食メニューや所要時間、一日の業務内容、パソコンや携帯に向かう回数、メールの送受信頻度、家族との会話時間や内容など、まさしく、微に入り、細を穿つ報告と呼ぶにふさわしいレポート内容だった。

その内容は、まさに、動物の生態観察記録や、人間行動学の詳細レポートに匹敵するレベルの充実ぶりで、依頼元の砂場自身、驚きと感動を禁じえないものだった。

「ご苦労さん。
 しかし、まあ、よくここまで調べたものだなあ。素直に感心するよ。」

砂場は、冴子の苦労をねぎらいながら、120ページに及ぶレポートに目を通していた。
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