恋する猫は、月の下~母さんの昔話~

猫の願い

ネズミも取れず、オス猫も近づけない猫に、おかみさんはかんかんに怒りました。

「まったく!なんの役にも立たない猫だ。

ネズミも取れない、子も産まない、そんな猫はうちにおいとくわけにはいかないよ!」

おかみさんの怒りに主人も賛成し、清汰が留守の間に二人は猫を捨てることにしました。


途中、里までの道がわからなくなるよう、猫を麻袋に入れて山のうんと奥へ捨てました。
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