恋する猫は、月の下~花の名のキミ~
すぐに返事が出来ないくらい、あたしが嬉しさをかみしめていると

「ダメかな…?」

恵都が、あきらめかけたみたいに弱く聞くので

「ダメじゃない!行く!絶対、行く!」

あたしは力任せに答えた。


恵都は、ほっとしたように息をつくと

「実は、頼みたいことがあるんだ」


いつになく真剣な顔をした。
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