運命の、その場所で

「あ~、ごめん後藤~写真撮って!」


ヒカルはミナの持っていたカメラを取り上げて、後藤っとか言う人に渡した。

後藤は面倒そうな顔をしてたけど、手に持っていた卒業証書を他の友達に渡して、レンズに目を合わせた

撮ってくれるみたいだ


「俺ユキの横~。」

そういいながら私の肩に腕を回してピースと作った。

「俺ら浮いてるな~、けど映るから!」

笑いながらナチの横にヒカルが立って、私の横にミナも立った。


「撮るぞ~。ハーイ、チーズ」


みんなちょっと笑いながら写真を撮ってもらった。


桜が咲く中、私たちはそれぞれがお互いの道を歩みだした。


ミナは美容師になるために専門学校へ、

ヒカルと私は教師になるために大学へ

ナチは…



ナチは今もまだわからない。


それでも笑ってるナチは、きっと心の中で何かを描いてるんだと思う。


だから、それぞれ歩き出したこの道に光りは確かにさしているよね?


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