スノーマン*☆セレナーデ

「あの時はさ、順も中間の歴史、赤点だったし。

俺もそろそろ受験追い込みだし、暫く会わない方がお互いの為かな……って。

軽い気持ちで言ったんだけどさ。

よくよく考えたら、俺、国立受けることにしたから、長丁場な訳で。

二月末まで、順に会えないなんて、とんでもねぇなって」


「あれ? 月人君の第一志望って、M大じゃなかったっけ?」


「いやぁ、それがさ、ちょと遣りたいことが出来てさ、M大より国立志望に急きょ変更。

それに家庭の事情もあってさ、学費が安い、国立が必須なわけ」


「「遣りたいことって?」」


あたしと真輝さんの問いかけに、恥ずかしそうに頭を掻きながら月人君が言葉をつなげた。


「俺、弁護士になろうと思ってさ」

「「弁護士っ!!」」


あたしと真輝さんの声が、面白いほどに重なった。
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