My life without meaning
Secret Life
毎日満たされない気持ちで私は時間を殺している。不完全燃焼の日々を打ち消すように、週2回のビーチバレーで汗を流す。
夫を性の対象として見れなくなって、もうずいぶんと経つ気がする。
恋人から夫婦、そして今は単なる同居人。
このクラブの中で一体どれだけの人が何の障害もなく「幸せな生活」を送っているのだろうか。
汗を拭くためにタオルで顔を覆ったまま動きを止めた。
「どしたの?今日はいつもより疲れてるっぽいね?」
ビーチ以外でも家族ぐるみの付き合いがある美紀さんが声をかけてくれる。私はそっと顔をあげた。
「そんな風に見えてる?」
「疲れてるって言うより、目が生きてないわぁ。退屈してるならまた裕太を連れだしてやってよ…。ホントにあの子ったら、ここに来る以外は家でゲームしてばっかり。」
「私みたいなおばさんが連れだしても、裕太くんだって楽しくないわよ?」
「いいのいいの。裕太はなっちゃんのことすごく信頼してるみたいだから。また誘ってやって。」
「うん。」
私は、何も知らない美紀さんに全てを話してしまおうかという恐ろしい衝動にほんの一瞬でもかられた自分に身震いした。
裕太……彼は、美紀さんの息子。まだ高1のあどけなさを残す少年であり、私の満たされないものを少しだけ埋めてくれる相手でもある。
夫を性の対象として見れなくなって、もうずいぶんと経つ気がする。
恋人から夫婦、そして今は単なる同居人。
このクラブの中で一体どれだけの人が何の障害もなく「幸せな生活」を送っているのだろうか。
汗を拭くためにタオルで顔を覆ったまま動きを止めた。
「どしたの?今日はいつもより疲れてるっぽいね?」
ビーチ以外でも家族ぐるみの付き合いがある美紀さんが声をかけてくれる。私はそっと顔をあげた。
「そんな風に見えてる?」
「疲れてるって言うより、目が生きてないわぁ。退屈してるならまた裕太を連れだしてやってよ…。ホントにあの子ったら、ここに来る以外は家でゲームしてばっかり。」
「私みたいなおばさんが連れだしても、裕太くんだって楽しくないわよ?」
「いいのいいの。裕太はなっちゃんのことすごく信頼してるみたいだから。また誘ってやって。」
「うん。」
私は、何も知らない美紀さんに全てを話してしまおうかという恐ろしい衝動にほんの一瞬でもかられた自分に身震いした。
裕太……彼は、美紀さんの息子。まだ高1のあどけなさを残す少年であり、私の満たされないものを少しだけ埋めてくれる相手でもある。
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