寂しがりやの猫
途中で コンビニに寄って マンションに到着した。

私がふらついているので 部屋まで送ります、と田村は付いてきてくれた。

「あ、鍵…」


田村に鍵を渡して開けてもらう。


田村に支えられながら ソファにどっと寝転んだ。


「薬 飲みたい。キッチンの机にあるから 取って」


「判りました」


田村は 薬を飲ませてくれて、寝室から毛布を持ってきて掛けてくれた。


「ありがと… 」

― 好きだよ…田村…

「え」


― え?私 今 口に出した? 出してないよね?

訳が判らないまま 眠りについた。


髪に優しく触れる感触があったけれど。気のせいだよね…。
< 105 / 214 >

この作品をシェア

pagetop