寂しがりやの猫
「田村、だ、大丈夫?」

私は慌てて 田村の傍に行く。

「俺は 平気です。中河原さん 大丈夫ですか。何なんですか、アイツ」


「あ… えと… 」

「言いたくないならいいです。俺 知らない男に襲われてるのかと思って…。でも 名前 呼んでましたよね」

「うん… セフレだったんだ」


「セフレ?」


「セックスフレンド」

「… そうですか」

田村は その場にへたりこんでしまった。


「恥ずかしい女でしょ。 ムラムラした時に抱いて貰ってたの。それだけ。でもアイツが結婚するって言うから 別れたいって言ったら 乱暴されるようになったの…」


田村は 黙って下を向いている。

私は 田村の顔を覗きこんだ。
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