寂しがりやの猫
「…そうですね…。松永さんのほうが 奈都さんには 相応しいと思います。

俺は 若いし、何も無いですから。

感傷だけで奈都さんを縛るつもりはありません」


「え… 田村… それどういう…」

私は 田村を見た。

田村は 真っ直ぐに社長を見つめている。

私に 入る隙が無いみたいに…。

心の中に 冷たいものが差し込んできたように ギュッと痛くなった。
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