寂しがりやの猫
帰りの電車でも田村は終始 無口で、私は 突き放されたような気持ちになる。

― やっぱり 田村にとって 私の存在は重たかったんだね…

ごめんね…

心の中で詫びた。

辛くて仕方無かったけれど、どこかでホッとしていた。

田村を解放してあげられる。

田村の未来を邪魔したくない。

幸せになって欲しかったから…。
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