寂しがりやの猫
「中河原さんは?いつ好きになったんですか?」

「え」

― いつだろう… 気がついたら 田村のことでいっぱいに成っていた。

そして 多分。 今でも。


「いつだろ… 思い出せないなぁ…」

「そっか… そんなもんですよね。恋なんて」


二人で ちょっとしんみりした気持ちになった。


今は 遠いところにいる田村を肴にして 暫く呑んだ。
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