寂しがりやの猫
―このまま 一人で生きていくのかな…

どこかで ぼんやりと思っていた。

田村以外の男を愛せる気がしなかったから。

「ま、私も子供達が一人立ちしたら わかんないよ~。また一人になるかも。そしたら一緒に住むべ」

悠里が 優しく言ってくれて、嬉しくなる。
「ばーか。旦那さん、悠里が居ないと生きて行けないでしょ」

「アハハ… それはないでしょ」

二人で肩をバシバシ叩きあう。

悠里とほんとに結婚出来たらなぁ… などと馬鹿なことを考えていた。
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