花物語
ローラのエプロン

桜色の透明感のあるファンシーローラ
その美しさから数々の伝説が生まれました
私が聞いたその中の一つをこれからお話いたします
その話を信じるかどうかはあなたの自由です
そもそも伝説とは信じられないような話ばかりですから

バラの花が好きなローラという少女がいました
どうしてバラが好きかというと
大好きなおじいちゃんがバラ好きだったからです
おじいちゃんのところに遊びに行くと
おじいちゃんはいつもバラの温室で仕事をしていました

おじいちゃんはバラを育てるのが仕事でした
ローラはいつもおじいちゃんのお手伝いをしていました
おじいちゃんはローラにいつもこう言っていました
ローラはバラのお花のようだよ
ローラはおじいちゃんにそう言われるのが大好きでした

ローラがおじちゃんの所に行く時は
お母さんが可愛エプロンをしてくれました
胸のところが薄いピンクで裾の方は真っ白でした
そして可愛いフリルで縁どられていました
ローラはそのエプロンが大好きでした

そのローラの姿がおじいちゃんの温室から消えました
みんながローラの死を悲しみました
おじいちゃんはあまりの悲しみに温室に閉じこもってしまいました
それからどのくらい経ったのでしょうか
少女はおじいちゃんがつくったバラとなって戻ってきたのでした

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