【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~


「・・・!!この子は!?」


私は次の少女を見た途端、驚愕の言葉を発した。


「臨音さん・・・?」


そう、次の"記憶少女"と書かれた少女は、臨音さんそっくりだった。


黒い髪に着物姿、雰囲気まで似ていた。


「ねぇ、これって臨音さん?」


私は気になってつい尋ねてしまった。


「フフ。何を言っているんです?」


臨音さんは、笑って答えた。


・・・良かった。やっぱり、人違いだったんだよ。


「・・・やっぱり結香様は、私のことを覚えていませんか?」


「え?何のこと・・・?」


私がそういうと、慌てたように臨音さんは答えた。


「い、いいえ!覚えていないんでしたらいいんです。・・・この少女の訳を見て、思い出してくだされば、それでいいんです」


「・・・??」


私は不思議に思いながらも、赤いボタンを押した。



< 148 / 221 >

この作品をシェア

pagetop