【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
「・・・ここは?」
私が見たものは、館だった。
見た目はとても不気味で、一人では絶対に入れないと私は思った。
館自体は、大きくて綺麗なのに、館の色や雰囲気で損していると思う。
そんな私の反応を気にせずに、女の人は言った。
「ここが、私の経営しているお店です。どうぞ中へ。ゆっくりお話でもしようじゃありませんか」
女の人は言いながら笑った。
「・・・そうですね」
正直、この館に入るのはとっても怖かったけど・・・。
この女の人を"いい人"だと認識してしまったから、勇気を出して入ることにした。
「クス。では、中へどうぞ。ご案内致します」
そういいながら私は、女の人に背を押され中に入ることになった。
その直後、館の中から眩い光が広がってきた。
私は、その光に耐えられなくて目を瞑ってしまったが、目を瞑る直前に見えた女の人の表情と声に背筋が凍った。