【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~
つもりだった。
----ガシッ!!
突然強い力に引っ張られて、私は落ちずに柵にもたれかかった。
「えっ!?」
私は驚き、隣を見た。
「ハァ、ハァ。・・・何やってんの?」
隣には、息を切らした尾畑君が立っていた。
「どうして、ここに?」
「何やってんの?って聞いてんの!」
今日の尾畑君は何処か様子が違う。
いつもより怖い顔だし、低い声。
私はそんな尾畑君が怖くなり、素直に答えた。
「・・・死のうとしたの」
「・・・何で?」
「尾畑君には関係ない!」
「関係ある!!」
「どうして!?」
「俺は奥谷さんが好きだから、居なくなってほしくない!!」
「え?」
それは、尾畑君の突然の告白だった。
・・・好き?尾畑君が私を?
だから私に構ってきたの?
止めて・・・
「俺は、奥谷さんが好きなんだよ」
止めて・・・
「奥谷さんはどう思ってたか知らないけど・・・。俺は一緒に昼飯を食べれて良かった」
嫌だ。どうして、そんなこと言うの?
自分でも好きになれない私に、「好き」なんて言わないで!!