私たちの恋模様
「そういう言い方するなよ。俺には理紗が合ってるってこと。それに、持田さんには俺より大翔の方が合ってるんだよ。」

隣の席から手を伸ばして、私の頭をポンポンと撫でる。

「なんか、良いように言ってない?」

頭撫でられたからって、そんなことじゃ納得しないんだからっ…!


「ああやって持田さんに一途な大翔と一緒にいた方が絶対幸せだろ?」

そう言って崇之が視線をやった先には、郁美を笑わせようと一所懸命になっている大翔と、その大翔を見て楽しそうに微笑んでいる郁美がいた。


…なんか、良いな。

「何が?」

「え?」

「今、なんか良いなって言ってただろ?」

「え、声に出てた?」

「あぁ。で、何が良いんだ?」

またニヤッと笑う崇之。

「え、あぁ…。あの2人って初々しくて、ちょっと羨ましいかもって。」

自分で言いながら顔が熱くなるのを感じる。
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